ジェネレーターコンディションモニター GCM

水素冷却発電機のホットスポットの早期検出に

 

 

概要

ジェネレーターコンディションモニター(GCM)は水素冷却発電機の絶縁材のホットスポット(異常過熱)を早期に検出する装置です。

重要な設備である水素冷却発電機の大事故を未然に防ぎ、設備の信頼性向上に寄与します。

各種絶縁材には固有の熱劣化開始温度があり、水素冷却発電機内で使用されるエポキシ系の絶縁材は200~210度Cに熱せられると劣化を始め、0.001~0.1ミクロンサイズの微粒子を循環水素中に大量に放出します。

GCMはその微粒子の濃度変化をいち早く検出しアラームを発します。

これまでの各種実験によると60万KWクラスの水素冷却発電機内で3平方インチ(19.5 cm2)程度のホットスポットが発生すると微粒子の量はGCMが検知するレベルに達することが確認されています。

またGCMはアークによって発生する微粒子にも反応します。

過去に銅製の相リード部から発生したアークにアラームを発した事例があります。


センサ原理

GCMのセンサ部イオンチャンバに発電機のファンの高圧側からサンプリングした水素を流入させ、チャンバ上流部で非常に低いレベル(0.36マイクロキュリー)のα線源トリウム232 で水素をイオン化します。

チャンバ下流部はイオンコレクタ部で-10Vの電圧を印加した電極にイオン化した水素を引き寄せて一定のイオン電流を発生させます。

水素ガス中に微粒子が混じると水素イオンは微粒子に付着してしまい、微粒子は水素イオンに比べ質量が非常に大きいため、電極に捉えられる前にイオンコレクタ部を通過するようになります。

そのためそれまで流れていたイオン電流が大きく低下しGCMは水素ガス中に大量の微粒子が存在することを検知してアラームを発します。

イオンチャンバを出た水素はファンの低圧側に戻します。

GCMセンサ原理

 


 

GCMのシステム構成

GCMにはセンサ部の上流に三方電磁弁とフィルタが設けられていて、通常水素はフィルタをバイパスしてイオンチャンバに流入します。

イオンチャンバの出力電流が低下しアラームレベルに達すると自動的に三方電磁弁が流路を切り替え、水素はフィルタを通ってイオンチャンバに流れるようになります。 

水素中に微粒子が存在する場合はその微粒子がフィルタで取り除かれてしまうためイオンチャンバの出力電流は正常レベルに回復(上昇)します。

この水素流路へのフィルタ挿入前と挿入後のチャンバ出力の変化を確認できた場合にGCMは真のアラームであると判断し“確認アラーム(Verified Alarm)”を出力します。

チャンバの出力に所定の変化が現れない場合、GCMはシステムの不具合として故障警報を発します。

また、GCMには脱着式のサンプルコレクタが設けられており、コレクタを取り外してコレクタ内のフィルタが捕捉した水素ガス中の微粒子を微粒子発生源解析のため分析部門に送ることができます。

微粒子の収集は確認アラームの後にサンプルコレクタ入口側の電磁弁を自動または手動で開いてサンプルコレクタに水素を流して行います。

サンプルコレクタを通過した水素はベント管から大気に放出されます。

GCMには機械的可動部分がないため摩耗・消耗するものがなく定期的に交換を要する部品は特にありません。

これまでの長年の実績から高い信頼性が確認されています。


 

納入実績

GCMは1960年代始めから製造され既に世界の水素冷却発電機で約1000台の納入実績があります。


サンプル微粒子の分析

E/One社はお客様のGCM-Xがサンプリングした微粒子を分析する業務をお引き受けしています。

微粒子の分析を行うことでGCM-Xが警報を発した問題の性質と発生場所を推定する重要な情報を得ることが可能です。

初期のサンプル分析結果を標準値として、その後6ヶ月ごとに定期分析を行い標準値と比較し変化の有無を調べることをお奨めしています。

GCM-Xがアラームを発したときの緊急分析は、微粒子サンプルを受け取ってから24時間以内で行います。