工事不要の屋外防犯カメラはある?おすすめ製品や選び方を解説
2025/6/30更新
監視カメラ製品・技術情報

自宅や事業所の周辺で起こる侵入被害や器物損壊の対策として屋外防犯カメラの需要が高まっています。建物正面や駐車場を確実に記録できる映像があれば事後調査はもちろん抑止効果にも直結します。動体検知とスマートフォン通知を組み合わせれば離れた場所からでも状況を即時確認できます。
本記事では特徴と選び方の要点を整理し導入に適した7製品を紹介します。経営者や管理担当者が短時間で設置可能な機器を選べば初期投資を抑えながら防犯体制を強化できます。工事不要モデルの仕組みと運用方法を把握して、自社に合った防犯カメラを設置しましょう。
工事不要の屋外防犯カメラはある?
近年販売されている屋外防犯カメラの一部は家庭用工具だけで固定でき電気配線を行わずに稼働する機構を備えています。ネジ止めや結束バンドで壁面やポールへ固定した後に電池を装着するかソーラーパネルを向けるだけで導入完了するため、簡単に防犯カメラを活用できます。設置工数が縮小されるため、賃貸物件や仮設スペースにもおすすめです。
通信部には無線LANやLTEモジュールが搭載され、クラウドへ直接映像を送信する仕組みが一般的です。録画データはスマートフォンから閲覧でき、映像解析機能と連携して不審者を自動的に識別・通知する機能を搭載しているモデルもあります。バッテリー式は停電時も録画を継続するため災害対策としても有用です。
工事不要の屋外防犯カメラの種類
工事不要モデルは電源供給と通信方式で大まかに分類されます。ここでは、設置時に工事不要な防犯カメラの種類ごとの特徴をまとめました。
ワイヤレスタイプ
ワイヤレスタイプは屋内親機やWi‑Fiルーターと電波で接続し映像をリアルタイム転送します。カメラ本体に大容量バッテリーを内蔵する製品が多く、数分の設定でサービス開始が可能です。
既存ネットワークを利用すれば通信費を抑えられ、クラウド録画や双方向通話など多彩な機能を追加しやすくなります。見通し距離が短い場所では中継器の設置で電波強度を補償すれば途切れを回避できます。
暗視モードや人感センサーと組み合わせた場合でも必要帯域は小さく、一般的な光回線で十分運用できます。屋根裏や室内コンセント付近に親機を置けるため配線経路の確保を気にせず短時間で防犯体制を拡充できます。
乾電池式・ソーラーパネル式カメラ
乾電池式とソーラーパネル式は電力ケーブルを完全に撤去できる点が最大の利点です。乾電池式は単三形や専用リチウムパックを交換することで長期連続稼働を実現し低フレーム撮影であれば半年以上保たせることもできます。
ソーラーパネル式は日中に蓄電し夜間をバッテリーで賄う仕組みで高頻度録画が必要な駐車場や倉庫に適します。両方式とも配線経路を確保できない住宅周辺や仮設現場で導入が進みます。長期利用ではケーブル劣化を心配する必要がなく、保守費用の削減にも効果的です。
トレイルカメラ
トレイルカメラは野生動物の観察や敷地境界の監視に用いられてきましたが、住宅地でも簡易防犯機器として注目されています。赤外線センサーが人や車の熱源を検知した瞬間だけ録画を開始するためスタンバイ時の消費電力はわずかで乾電池8本で1年以上稼働する例もあります。
記録媒体は本体スロットのmicroSDカードが主流で、ネットワークに接続せず証拠映像を保存できます。無線通信非対応モデルは遠隔確認ができませんが、電源と電波が届かない山間部や農地でも確実に映像を残せる点が強みです。
工事不要の屋外防犯カメラを選ぶ5つのポイント
工事不要モデルでも設置場所や運用目的に合わない製品を選ぶと録画が途切れたり映像が見えにくくなったりします。購入前に電源方式と通信環境を確認した上で画質やレンズ角度、さらに保存方法と防水性能を比較すると導入後の手戻りの回避が可能です。
以下の5項目を中心に機能差を整理すれば最適な製品が絞り込めます。防犯カメラ選びの参考にしてください。
1.電源方式
乾電池式は配線不要で設置自由度が高く停電時も録画が続きます。ソーラーパネル式は日照が確保できれば電池交換の手間が減りランニングコストを抑制できます。
ACアダプター併用モデルはバッテリー切れの心配がありませんがコンセント確保が前提となります。設置場所の日照条件と交換頻度を把握し適切な方式を選定すると運用が安定します。
2.接続方式
Wi‑Fi対応モデルは家庭用ルーターへ接続するだけでクラウド録画やスマートフォン確認が可能です。LTE通信内蔵モデルはルーター不要で山間部や工事現場でも利用できますが通信量に応じた費用が発生します。
映像をモニターへ直接送る独自無線方式は遅延が少なくリアルタイム視認に強みがあります。周囲の電波環境と月額費用を比較して最適な通信手段を選びます。
3.録画データの保存方式
クラウド保存はカメラが破壊されても映像を保全でき遠隔地からの確認に便利です。microSDカード保存は月額費用が不要で通信制限がある地域に適します。
親機内蔵HDDへ録画するセットモデルは大容量を確保でき複数台運用と相性が良いです。証拠保持期間やデータ改ざんリスクを踏まえ最適な保存先を設定します。
4.画質や撮影範囲
フルHD以上の解像度があれば人物の顔や車両ナンバーを鮮明に捉えられます。レンズ画角が広いモデルは死角を減らせますが被写体が小さく映るためデジタルズーム性能とのバランスが重要です。
赤外線LEDやスポットライトを備えたタイプは夜間撮影でも鮮明な記録が可能です。設置高と監視エリアを測定し最適な画質とレンズ仕様を選定します。
5.防水・防塵性能
屋外設置では雨風や粉じんへの耐性が欠かせません。IP66以上の筐体ならば強い雨でも内部へ水が侵入せず長期運用が可能です。
潮風が当たる海沿いでは塩害対策として防錆コーティングの有無も確認します。温度変化が大きい地域では動作保証温度範囲も重視し凍結や高温による故障を回避します。
工事不要のおすすめ屋外防犯カメラ7選
即戦力となる工事不要モデルを機能別に比較すると電源方式や通信手段の違いが明確になります。以下の7機種は高画質と耐候性を兼ね備え導入後の保守負担を抑えられる点で高評価を得ています。
運用目的に近いモデルを選び設置環境へ合わせて細部を調整すると短期間で効果を発揮します。
1.キャロットシステムズ「AT-1 乾電池センサーカメラ」
キャロットシステムズ「AT-1 乾電池センサーカメラ」は乾電池で稼働する防犯カメラです。
赤外線センサーと連動して静止画と動画を自動撮影し、microSDカードへ保存します。山間部や資材置き場でも定期交換のみで運用可能です。フルHD撮影と白色LEDフラッシュにより夜間でも鮮明な映像を記録でき支持を得ています。
2.水鏡「JA-PJ2031-W Wi-Fiネットワーク屋外カメラ センサーライト付」
水鏡「JA-PJ2031-W Wi-Fiネットワーク屋外カメラ センサーライト付」はコンセントタイプの工事不要防犯カメラです。電源さえ用意できれば、Wi-Fi接続が可能です。
大光量のLEDライトが動体検知と同時に点灯し侵入抑止効果を高めます。Wi‑Fi接続でスマートフォンへリアルタイム映像を送信し双方向通話も可能です。ACアダプター給電ながら取り付けブラケットが自由度に優れ短時間で設置完了できます。
3.Google「Nest Cam(屋内屋外対応 / バッテリー式)」
Google「Nest Cam(屋内屋外対応 / バッテリー式)」はマグネット式でどこにでも設置できる防犯カメラです。コンセントの位置を気にする必要はありません。
強力なAI画像解析で人物や車両を自動判定して通知します。Google Homeアプリと連携し複数拠点を一括管理できスマートホーム機器との相性が高いです。磁気マウントにより壁面や軒下へ工具が少なく取り付けられ、配線が視界に入らず景観を損ねません。
4.キャロットシステムズ「CAR-101 ソーラーバッテリー無線カメラ&モニターセット」
大容量バッテリーと高効率ソーラーパネルを同梱し日照が弱い季節でも安定稼働します。専用モニターへ独自無線で映像を直接転送するためネットワーク設定が不要です。録画用HDDを追加すれば長時間保存が可能で店舗や倉庫の常時監視に適します。
5.DXアンテナ「WSS7M2CL ワイヤレスフルHDカメラ&7inchモニターセット」
家電量販店で入手しやすいセットモデルで親機とカメラ間を独自無線で接続します。7インチタッチモニターに4台まで同時表示でき工事現場や仮設店舗の臨時監視に便利です。IP66対応筐体とフルHDセンサーにより雨天や夜間でも安定した映像品質を維持します。
6.Eufy「SoloCam S340」
ソーラーパネル内蔵の筐体を備え高精細映像をクラウドへ送信します。自動追尾機能が被写体を中央に捉え続け見逃しを防止します。
プライバシー機能として音声と映像をマスクする設定があり、集合住宅の共用部にも導入しやすいです。
7.サンワサプライ「400-CAM107」4K乾電池駆動タイプ
4K撮影と人感センサーを両立し、単三形乾電池4本で連続最大6ヶ月稼働します。金属ブラケットと防錆ネジが標準付属し海沿いの施設でも耐候性が高いです。
クラウド録画とmicroSDカード録画を併用でき二重保管で証拠映像を確実に保持できます。
屋外防犯カメラは常時録画と動体検知のどちらがおすすめ?
常時録画は映像を絶えず残すため証跡の抜けがありません。一方、動体検知はセンサーが反応した場面のみを保存するため保存容量と通信量を大幅に削減できます。
住宅駐車場や一時利用の建設現場など発生頻度が低い場所では動体検知によりバッテリー交換とクラウド費用を抑制できます。
夜間も頻繁に人や車が通行する商業施設では常時録画と動体検知を併用し鍵となる時間帯を設定すると効果が高まります。専有面積や監視要件に合わせて録画方式を柔軟に組み合わせる姿勢が重要です。
屋外防犯カメラの防犯力をより高める方法
屋外防犯カメラは設置位置と照明環境の最適化で防犯力を高められます。入口正面と死角になりやすい裏口の双方にカメラを配置し角度を重ねることで、問題発生時の証跡の欠落を防げます。
照明は赤外線だけでなく白色光のスポットライトを併設すると不審者の顔をはっきりと映せます。標識で録画中を明示すれば心理的負荷が働き侵入を抑えられるでしょう。
定期点検ではレンズの汚れとファームウェアの更新を確認し、故障と脆弱性を同時に防ぐことが大切です。また、遠隔管理ツールでバッテリー残量や電波強度を一覧し、異常が生じた際は即時対応する体制を整えましょう。
工事不要の屋外防犯カメラに関するよくある質問
ここでは、工事不要の屋外防犯カメラに関するよくある5つの質問に回答します。疑問点を解決し、安心して防犯カメラの導入を進めましょう。
Q1:電源を確保できない場所でも防犯カメラを設置できますか?
乾電池式とソーラーパネル式を活用すれば電源が無い山間部や仮設倉庫でも設置可能です。乾電池式は低フレーム設定で半年以上稼働し、交換作業のみで運用が継続できます。
日照が得られる場所ではソーラーパネル式が交換頻度を減らし維持費を抑えます。夜間の長時間録画が必要な場合はソーラーパネルと大容量バッテリーを併用し残量を遠隔監視すると運用が安定します。
Q2:ワイヤレスカメラの電波状況が不安な場合の対処法はありますか?
ルーターとカメラの距離を短縮し障害物を避けると電波損失を抑えられます。屋内に中継器を追加し二段リレーで電波を補完すると映像が途切れにくくなるでしょう。
自社敷地が広い場合は、独自無線方式やメッシュネットワーク対応モデルを選択すると干渉を回避できます。電波測定アプリで強度を可視化し最適位置を確定する手順を踏むと導入後の調整工数が減ります。
Q3:防犯カメラは夜間も撮影できますか?
赤外線LEDを搭載したモデルは可視光が無くても人物と車両を白黒映像で記録可能です。街灯が少ない場所では、赤外線距離と感度を確認し設置高を最適化すると、顔が判別できる映像を記録できる場合があります。
カラー暗視に対応した機種は微弱光を増幅し色付きでの映像記録も可能です。白色LEDの補助照明と組み合わせれば犯罪抑止と証跡精度が向上し、夜間でも昼間と同水準の映像を確保に役立ちます。
Q4:録画データを長期間保存したい場合はどうすればよいですか?
クラウド保存サービスは冗長化されたサーバーに映像を保管し遠隔地から閲覧できます。月額費用と録画日数に応じたプランを選べば柔軟に保存期間を延長可能です。
通信量を抑えたい場合は親機の大容量HDDへバックアップを取りmicroSDカードと二重保存すると証拠紛失リスクが下がります。社内規程で長期保管が義務付けられる施設ではデータベース連携により映像を管理システムへ自動転送すると効率的です。
Q5:防犯カメラ設置での近隣トラブルを避ける方法はありますか?
撮影範囲を自社敷地内に限定しプライバシーマスク機能で隣接住宅が映る領域を塗りつぶすと映り込みによる苦情を防げます。カメラ設置を事前に周知し目的と期間を説明すると信頼関係が保たれます。
カメラ角度を適切に調整し、公共道路を中心に映さないよう位置を固定すれば、通行人の不安も軽減可能です。設置後は定期的に映像を確認し、不要な部分が映った場合は即時マスク設定を更新すると、トラブルを回避できます。
工事不要の屋外防犯カメラなら導入が簡単でおすすめ
配線工事が不要な屋外防犯カメラは短時間で運用を開始でき、賃貸物件や仮設現場でも導入が容易です。乾電池式やソーラーパネル式を選べば停電時も映像が途切れず災害対策としても機能します。
ワイヤレス通信とクラウド保存を組み合わせると遠隔地から映像を確認でき、異常発生時の対応速度が向上します。多層的な防犯体制を整える第一歩として工事不要モデルを活用し安全な環境づくりを進めましょう。
防犯カメラの設置を検討している際は、ぜひTIトレーディングにご相談ください。