職場に監視カメラを設置する際の法律・運用・従業員対応のすべて
                            2025/5/31更新
                            監視カメラ                            
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職場に監視カメラを設置する際の法律・運用・従業員対応のすべて

職場での不正行為やハラスメント、情報漏洩への対策として、監視カメラを導入する企業が増えています。セキュリティや労務管理上のメリットがある一方、従業員のプライバシー保護や法律上のルールを守る必要があるため、導入には慎重な検討が求められます。
事前に法的観点や従業員対応のポイントを把握し、適切な運用ルールを整備しておくことが重要です。本記事では、職場への監視カメラの設置について、法律上の留意点や設置目的、成功事例などを総合的に解説します。職場環境を安心・安全に維持するための具体策をぜひ参考にしてください。
職場における監視カメラの目的とは?

職場に監視カメラを導入する主な狙いは、セキュリティと情報漏洩防止、そして従業員間のトラブルやハラスメント対策です。ここでは、「セキュリティ強化と情報漏洩防止」「労務管理・ハラスメント対策の一環」の2つ点を詳しくみていきましょう。
セキュリティ強化と情報漏洩防止
職場では機密情報や高価な備品が扱われることも珍しくありません。オフィスに不審者が侵入するリスクや、社内からの情報持ち出しといった懸念があるため、監視カメラが抑止力として機能します。映像が記録されると知っているだけで、不正行為を思いとどまる効果が高まり、防犯の役割を果たしやすくなります。
また、万が一情報漏洩や窃盗が起きた場合でも、監視カメラの映像が証拠となり、被害状況の把握と再発防止策の検討がスムーズに進められます。セキュリティ体制の強化とともに信頼性をアピールし、取引先や顧客からの評価向上にもつながります。
労務管理・ハラスメント対策の一環
職場で起こりうるパワハラやセクハラ、あるいは従業員同士のトラブルは、企業のイメージだけでなく業務効率にも大きな影響を及ぼします。監視カメラがあることで、万が一トラブルが発生しても映像が証拠となり、当事者間の言い分が食い違っても公正に対処しやすくなります。
さらに、働き方改革やリモートワークの普及によって、オフィス内での労働実態を把握しきれないケースも増えています。職場の様子を記録することで、正当な評価や労務管理が行いやすくなる側面もあります。ただし、従業員のプライバシーに配慮するルールづくりが欠かせません。
法律的な観点から見た設置の可否

監視カメラの設置は、従業員のプライバシーや人権に関わる問題でもあります。ここでは、労働基準法や個人情報保護法との関係、そして合法的に設置するための条件について解説します。
労働基準法・個人情報保護法との関係
従業員の働き方を監視カメラで記録する場合、労働基準法や個人情報保護法上の問題が生じる可能性があります。
労働基準法の観点では、監視によって労働時間や休憩時間などの労務管理を不当に制限していないか注意しなければなりません。
一方、個人情報保護法では、カメラ映像が「個人を識別できる情報」とみなされるため、収集や保存、利用には正当な目的とルールが求められます。たとえば、常時録画する場合は、映像がどの程度の期間・範囲で保管されるのか、従業員にどう告知しているのかが問われます。
法的トラブルを回避するには、使用目的を明確化し、必要最小限の範囲で運用することが大切です。
合法に設置するための条件
職場に監視カメラを導入する際、従業員の同意を得ずに勝手に設置すると、プライバシー侵害で違法と判断されるケースがあります。
監視カメラを合法に設置するには、あらかじめ就業規則や社内ガイドラインに「監視カメラを用いて防犯と労務管理を行う」旨を明記し、従業員が納得していることが重要です。
また、更衣室やトイレなど、本来プライバシーが強く保護されるべき場所へのカメラの設置は認められません。必要性と最小限の監視範囲を考慮しながら設置場所を選ぶことで、法的リスクを低減できます。
従業員との関係性に配慮した運用方法

監視カメラを設置すると従業員が「常に見られている」と感じ、ストレスや不安が増す恐れがあります。ここでは、通知義務や同意取得、それから監視が行き過ぎる弊害と対処策について解説します。
通知義務と同意取得の必要性
職場に監視カメラを導入する場合、従業員に対して事前に告知し、カメラの設置目的や運用方針の周が求められます。法律上は「必要性と適切性」が認められれば設置自体は可能ですが、従業員が「知らないうちに撮影されていた」という状況は避けなければなりません。
具体的には、就業規則やオフィス内の掲示、メール連絡などで「○○の目的のため監視カメラを設置します」と明示するのが一般的です。録画データの閲覧範囲や保存期間、利用目的を定義し、従業員からの疑問や不安に誠意を持って対応すると安心感を得られます。
監視されすぎによる弊害と対策
監視カメラの設置で従業員がプライバシーの侵害やストレスを感じる状況は避けなければなりません。過度な監視は従業員のモチベーション低下や離職率の上昇を招き、むしろ生産性を損ねる可能性があります。
カメラの使用範囲を明確に限定し、四六時中監視するわけではないことを伝える工夫が大切です。また、録画データの扱いを厳格にし、不正に閲覧・利用されない仕組みを作ることで、従業員が安心して働ける環境を維持できます。定期的なアンケートやヒアリングで不満を把握することも効果的です。
職場での設置事例と機器選びのポイント
監視カメラを導入する現場としては、オフィスや倉庫、受付など多岐にわたります。ここでは具体的な場所別の設置事例と、小型・目立たないカメラ選びの基準を紹介します。
オフィス・倉庫・受付など場所別導入事例
オフィスでの利用は、エントランスやサーバールーム、受付フロアなどが設置箇所の代表例です。
入退出の管理や情報保護を強化するだけでなく、夜間や休日も安心してスペースを使えるメリットがあります。倉庫では在庫管理や不正持ち出し対策が主目的になるケースが多く、貨物の搬入出を録画して万が一の事故や紛失を追跡しやすくするのがポイントです。
受付周辺にカメラを置くと、来訪者の確認やトラブル時の証拠映像確保に役立ちます。最近では顔認証システムと連動する例もあり、セキュリティレベルを大幅にアップさせることができます。
小型・目立たない機種の選定基準
職場に設置するカメラは大きくて圧迫感のあるものより、小型で違和感が少ないタイプが好まれます。特に受付や商談室など来客が頻繁に訪れるエリアでは、目立たずに自然に溶け込むデザインを選ぶと良いです。丸いドーム型やペン型などさまざまな形状が市販されています。
また、解像度や夜間撮影性能、録画機能なども考慮ポイントです。画質があまりに低いとトラブルの証拠能力を失う恐れがあるため、フルHD程度は確保しておくと安心できます。Wi-Fi対応モデルやPoE対応モデルなら配線作業を簡略化できるため、オフィスレイアウトを大きく変えずに導入できる利点があります。
よくある質問(FAQ)
安心して導入するために
職場に監視カメラを導入するときには、法的なルールや従業員のプライバシー、運用コストなどさまざまな要素を考慮し、安心して導入できる仕組みを構築することが求められます。さらに、導入後のトラブル対応や定期的なシステム見直しも欠かせません。
専門業者への相談と設置時の注意点
監視カメラの設置には、配線工事やネットワーク設定、カメラの設置位置検討など専門的な知識が必要になります。そのため、実績のある業者に相談して機器選定や工事を進めると安全です。
また、従業員の意見を取り入れた運用ルールの策定や、導入後の点検・メンテナンスをどのように行うかという注意点も踏まえ、長期的に活用できる体制を整えましょう。さらに、録画データの保存期間や外部流出リスクに対応するため、パスワードやアクセス権限を定期的に見直すことも大切です。
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