墜落制止用器具の有効・使用期限について
墜落制止用器具の有効・使用期限について説明します。
墜落制止用器具の有効・使用期限について、具体的に定められた法律や法令はありません。
ただし、労働安全衛生法施行令第13条「厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備すべき機械等」に、安全帯(現:墜落制止用器具)は含まれ、安全帯(現:墜落制止用器具)に適用される規格であることから、厚生労働大臣が定めた「安全帯(現:墜落制止用器具)の規格」に適合する安全帯(現:墜落制止用器具)、あるいは安全帯(現:墜落制止用器具)の規格が定める性能を具備した安全帯(現:墜落制止用器具)を使用する必要があります。
※墜落制止用器具の法令と規格の詳細については「墜落制止用器具の法律と規格について」をご参照ください。
メーカーによる自主的な墜落制止用器具の有効・使用期限について
法令による墜落制止用器具の有効期限・使用期限の規定はありませんが、製品メーカーの業界団体による自主的な基準を下記の通り設けられています。
[有効使用期限]
ハーネス・安全ブロックなど:使用開始から3年
ロープ・ランヤード・ストラップ:使用開始から2年
※安全ブロック・ロープは、推奨
※ロープ、ランヤード、ストラップは、紫外線照射による繊維強度が劣化に影響することから使用期限が短く設定されています。
また、有効使用期限内であっても、下記のいずれかに当てはまる場合は、即座に使用を中止してください。
- □ハーネスで墜落を防止した後、あるいは墜落の衝撃と同程度の衝撃が加わった場合
- □始業前の点検あるいは定期点検時に不備があった場合
- □繊維ベルトは使用開始後2年経過すると紫外線により劣化していることがあるので、2年を目処に交換してください。
墜落制止用器具の劣化による災害
墜落制止用器具の劣化が原因による災害事例をご紹介します。
[事例:1]
安全帯(現:墜落制止用器具)の使用開始後約5年が経過し、劣化していた安全帯(現:墜落制止用器具)が切断し墜落事故が発生。
※詳細はこちら
[事例:2]
安全帯(現:墜落制止用器具)の製造後6年が経過し、(現:墜落制止用器具)のロープは変色し、ところどころ焦げ跡やストランドの破断が見られる状態で使用していたところ、ロープが切断し墜落事故が発生。
※詳細はこちら
他にも、墜落制止用器具についての法令では、事業者は作業の指揮者や責任者、主任者を選ぶこと。指揮者・責任者・主任者が墜落制止用器具の使用状況を監視するよう求めています。
まとめ
製品メーカー業界の自主的団体の基準による墜落制止用器具の使用期限は、
- ◎ロープ、ランヤード、ストラップは使用開始してから2年
- ◎それ以外については使用開始してから3年
有効期限や耐用年数は特に定めはありません。
作業者の安全性を最優先し、必ず使用前や定期点検を実施し、使用期限内であっても、器具の状況により早めに交換するよう心がけましょう。
<フルハーネス型墜落制止用器具について>
弊社で取り扱いをしているフルハーネス型墜落制止用器具は、墜落防止に特化した世界最大メーカーの製品です。 製品には以下の特徴があります。
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