6.安全に使用するための注意点
フルハーネスの正しい使い方
〔フルハーネスの使用方法〕
ステップ1
ステップ2
ステップ3
ステップ4
ステップ5
ステップ1
着用前に、フルハーネスのベルトがねじれていないことを確認する
ステップ2
ベルトを片方の腕に通した後、ねじれていないことを確認し、もう一方の肩にハーネスを通す
ステップ3
太もものハーネスを通してバックルを接続する
ステップ4
胸のバックルを接続する
ステップ5
最後に、各ベルトが身体にフィットするように長さを調節する
〔使用時の注意点〕
下記の環境では、特に注意が必要です。
- 海上や海岸地域での使用
- 土砂などが付着しやすい環境下
- .酸やアルカリが付着する可能性がある環境
- 鋭利なエッジのある環境
フルハーネスのメンテナンス方法
1.使用後ハーネスに汚れが見られる場合、乾いた布や水分を含ませた布、刺激の少ない洗剤、あるいは水で汚れを落とします。
2.直射日光を避け、出来るだけ涼しく乾燥した場所に保管します。
安全ブロックの正しい使い方
〔安全ブロック(セーフティブロック)の設置方法〕
ステップ1
アンカー(安全ブロックを接続する対象物)を選ぶ
※アンカーは、作業員の頭よりも高い位置を選び、安全ブロックを設置
※鋭いエッジがある環境でワイヤーロープが接触する場合は、エッジにパットなどを当てる
ステップ2
安全ブロックのフックと作業員の墜落制止用器具を接続する
ステップ3
ロープが全てハウジング内に収まることを確認する
- ロープを素早く引き出してロックできるかどうか
- ロックした状態で、ロープが動かないかどうか
- ロープの引き出し入れがスムーズであるかどうか
- ロープが全てハウジング内に収まるかどうか
- ロープにたるみがないかどうか
※上記に何らかの不具合がある場合は使用を中止します。
リスクアセスメントの実施
危険を伴う職場では、作業前に「リスクアセスメント」を実施します。リスクアセスメントとは、危険な作業での災害リスクを軽減することを目的に、「リスクの特定」「リスク分析」「リスク評価」するもので、労働安全衛生法により努力義務とされています。
〔作業中の注意点〕
1.安全ブロックの真下で作業する
*安全ブロックから横にずれた位置で作業中に墜落すると、振り子のように大きく振られながら墜落することになり、建造物や建築物に激突する可能性があるため
2.速く移動しない
*速く動くことで安全ブロックが反応し、墜落防止用ロックがかかり、その衝撃でバランスを崩す危険があるため
3.ロープに付着した汚れはすぐ拭き取る
*ロープに汚れが付着したままでは、安全ブロックの性能が発揮しない場合があるため
4.ロープを腕や足の下に通さない
*移動中や作業中にバランスを崩すことや、墜落時に大きな事故につながる恐れがあるため
5.引き出したロープは、ゆっくりと戻す
*ロープを勢いよく戻すと適切に巻き取れない可能性があるため
安全ブロックのメンテナンス方法
1.定期的にハウジングとロープを水と中性洗剤で磨きます。
2.磨いた箇所を水で流し自然乾燥をします。
注)ドライヤーなどの熱風で乾かさないこと。
使用期限と点検について
墜落制止用器具の有効使用期限は、特に法令による規定はなく、製品メーカーの業界団体により自主的な基準(下記の通り)が設けられています。
ロープ・ランヤード・ストラップ:使用開始から2年
ハーネス・安全ブロック・その他:使用開始から3年 *安全ブロック・ロープは推奨
また、使用においては各メーカーあるいは認定機関が定める定期期間の点検と、日常の点検が不可欠です。日常の点検で、下記の中で一つでも当てはまる項目があれば、使用を中止する必要があります。
規格と定期点検の期間
ANSI Z359:年1回
CSA:製造日から2年以内。2回目以降は年1回
*ANSI(米国規格協会)は、日本の工業規格(JIS)に当たるとされている
*CSAは、カナダ規格協会
フルハーネス点検チェックリスト
ベルト |
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バックル |
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ショックアブソーバー |
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縫製部 |
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ベルト通し |
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環類 |
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ラベル |
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*点検内容は一般的なものであり、詳細は各製品カタログを参照のこと
安全ブロック(セーフティブロック)点検チェックリスト
ハウジング |
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フック |
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ワイヤーロープ |
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*点検内容は一般的なものであり、詳細は各製品カタログを参照のこと
ワイヤーロープ交換目安の状態
下記のような状態が見られた場合は、使用を中止します。