マンホールの死亡事故(墜落・転落・落下・酸欠)を防ぐ方法と対策

マンホールやタンクなどでの墜落・転落・落下災害の危険性と、基本的な対策について説明します。

マンホール作業に関連する事故の危険性について

マンホールやタンク、その他狭い入口を持った場所(井戸、ボイラー、醸造槽など)での作業は、はしごの昇降を伴います。
このような場所では、特にはしご昇降時に手足を滑らせてしまう墜落・転落・落下事故の危険性があります。

さらに、空気が密閉される空間で起こる災害の備え、酸素欠乏症等防止規則に準じた事前の安全対策、作業の方法や作業環境の整備が必要となります。

これらの情報を基に災害防止の対策についてまとめました。

墜落・転落・落下防止対策について

マンホールやタンクなど開口部からの墜落・転落・落下の原因には、酸素欠乏や硫化水素によるものが多くあります。

このような事故を防ぐために、法律だけでなく国や自治体から推奨する安全対策が示されています。

安全対策の情報をまとめた作業手順

  • 1)作業前にガス濃度を測定:作業前に酸素濃度、硫化水素濃度を測定する。
  • 2)換気:酸素欠乏や硫化水素の発生が予想されるときは、作業前から換気を行う。
  • 3)墜落防止関連器具の設置:安全ブロック設置用の三脚や、はしごに安全ブロックを設置する。
    ※救助を迅速に行えるようウィンチとの組み合わせが望ましい。
  • 4)墜落制止用器具:フルハーネス型。
    ※救助時に迅速に引き上げるために、ウィンチと安全ブロックの組み合わせが望ましい。
  • 5)墜落制止用器具と安全ブロックを接続する。

参照元:
局地的な大雨に対する下水道管渠内工事等安全対策の手引き(案)(PDFファイル)
下水道管渠内工事等の安全対策(PDFファイル)
厚生労働省(PDFファイル)

なお、墜落制止用器具(旧:安全帯)等の使用は酸素欠乏症等防止規則第6条で示されています。

以下、引用。

事業者は、酸素欠乏危険作業に労働者を従事させる場合で、労働者が酸素欠乏症等にかかって転落するおそれのあるときは、労働者に安全帯(現:墜落制止用器具)その他の命綱を使用させなければならない。

事業者は、前項の場合において、安全帯(現:墜落制止用器具)等を安全に取り付けるための設備等を設けなければならない。

労働者は、第一項の場合において、安全帯(現:墜落制止用器具)等の使用を命じられたときは、これを使用しなければならない。

参照元:酸素欠乏症等防止規則第6条

墜落防止関連器具の設置方法

墜落防止対策として、マンホール開口部に三脚やはしごを設置し安全ブロックを取り付けます。

1.三脚を設置する場合

  1. 三脚をマンホール等の真上に設置する
  2. 三脚に安全ブロック(救助のためのウィンチとの組み合わせを推奨)を取り付ける
  3. 作業員の墜落制止用器具(フルハーネス型安全帯を推奨)に安全ブロックを接続する

墜落時の救助に使用するウィンチは、非常に軽い力で(片手で楽に)ワイヤーロープの巻き取りが出来るので、一人でも救助が可能。マンホール内に入ることなく被災者を引き上げることが出来ます。

2.はしご(移動はしご・脚立)を設置する場合

  1. 移動はしごまたは脚立の上部に安全ブロックを取り付ける
  2. 移動はしごをマンホールに設置、脚立はマンホールの真上に設置する
  3. 作業員の墜落制止用器具(フルハーネス型安全帯を推奨)に安全ブロックを接続する

<墜落防止と救助のための三脚救助システムについて>

弊社では、マンホールやタンクなどからの墜落防止と救助のための三脚システムを取り扱いしております。

《三脚救助システムの特徴》

  • マンホール・タンク内の作業時の墜落防止
  • 救助のためのウィンチ機能付
  • 米国の規格に適合

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