安全ブロック(セーフティブロック)の機能と特徴について
安全ブロック(セーフティブロック)は、高所作業での作業員の動きをさまたげることなく、墜落を防止する墜落防止器具です。
安全ブロックの機能や特徴について説明します。
全ての安全ブロックに共通する2つの機能
- 墜落発生時には、ロープにロックがかかり墜落を防止する
- 通常の移動時にはスムーズにロープが出入りするので、作業員の動きをさまたげない
安全ブロック(密封構造タイプ)の各部の名称
[ウィンチ付き安全ブロックの各部名称]
- ◎ハウジング
- ◎ロープ
- ◎フック
- ◎ウィンチ操作用のハンドル
安全ブロックの特徴
安全ブロックは、高所作業時に作業員が備えるべき墜落防止器具です。
ビルなどの建設現場や鉄塔などに設置し、安全ブロック先端のフックを、墜落制止用器具のD環(D型のコネクター)等に接続して使用します。
通常作業時と違い、墜落時には高速でロープが引き出されます。素早くロープが引き出されることで、安全ブロックのロック機能が働き墜落を防止します。
ロープの長さは、安全ブロックを使用する環境によって、適応する安全ブロックを選択します。
安全ブロックの2つの追加機能
1.ショックアブソーバー機能
安全ブロックの中には、ショックアブソーバー(衝撃吸収機能)が内蔵されている仕様の製品があります。
ショックアブソーバーは墜落時の衝撃を吸収するため、墜落時の身体への衝撃を軽減します。高所現場で作業する人の万が一の墜落時の安全性確保のため、衝撃緩和効果のあるショックアブソーバー機能付き安全ブロックの使用が推奨されています。
2.ウィンチ機能
安全ブロックの中には、ウィンチ機能付きの製品もあります。
ウィンチとは、ロープを巻き上げるための機能で、墜落発生後、作業員が宙づり状態になり自力で脱出できない時の救助対策です。
一般的に、宙づり状態の作業員の救助には成人男性4人以上が必要であるとされています。
宙づり状態となり救助までの時間が30分以上続くと、たとえフルハーネスを着用していても被災者に生命に関わる危険が伴います。
ウィンチ機能があることで、宙づり状態の作業員の引き上げや引き下げを楽に行うことができます。
また、救助の際の二次災害のリスクを減らすだけでなく、被災者の長時間の宙吊り状態を回避することができます。
救助までの被災者の負担軽減や延命対策を考慮した場合、ウィンチ機能は安全ブロックを選ぶときの重要なポイントといえます。
まとめ
- ◎安全ブロックは、高所で作業する作業員の動きを妨げることなく、墜落を防止する墜落防止器具。
- ◎安全ブロックの追加機能としてショックアブソーバー付きやウィンチ付きがある。
- ◎ショックアブソーバー機能は墜落発生時の作業員の身体への衝撃を緩和する。
- ◎ウィンチ機能は墜落発生後、宙づり状態の作業員の救助を迅速に行えるため、作業員の身体への負荷を軽減